真人間?

新感覚癒し系魔法少女ブログ

名前と運命

中二病くさいタイトルです。世間の皆さんは、中二病を患っていましたのでしょうか?

私は中学一年生のとき「自分は夢の中で他人の夢を渡り歩く能力を持っており、眠っている無意識のうちに他人の夢の中で夢魔を退治している」という痛々しい病気を患っていました。自分のドブゲロブスな顔面は夢魔のせいであり、徳を積んでいけばやがて夢魔の呪縛から解放されて美少女の姿に戻れるとも思っていました。未だに夢魔の呪縛からは解放されません。早く誰か退治してくれ。

 

さて、本題。私たちはこの世に生を受けたと同時に親から名前をプレゼントされます。その名前はゆりかごから墓場まで、一生を共にしていくパートナーでもあります。私の名前は割と珍しいので、自分と同じ名前の人が、同じ学年やコミュニティに存在していたことはありません。なので点呼の際に「どっち!?」と思う経験はありませんでした。ですが、春に始めたバイトで初体験をしました。私の後に、えま(名字)さんという方が新しく入ってきました。仕事をしていると、バイト先の社員さんは、突然「えま!」と呼びます。するとどうなるでしょう。

 

「「はい!!」」

 

狭いフロアに二人の声がユニゾンします。さながら水樹奈々×T.M.Revolutionばりのハモりっぷりです。共振‐ハウ‐る衝動って感じです。1×歳にしての初体験。なかなかむず痒くも楽しいと思える経験でした。ですが、多感な思春期時代にこのような経験をたくさんしてきた方たちは、呼ばれるたびに心をすり減らしウンザリし、やがて呼びかけにも答えないという無の境地へと達することが多いのではないのかと思います。それを避けるために、あだ名が存在しているのでしょう。一時期、脈略もない暴言そのものをあだ名として命名しまくる芸能人の方がいましたね。その方のあだ名の中では「クソ煮込みうどん」「凄く怖いしゃもじ」が好きです。どう聞いても暴言なのに、やたらしっくりきてしまうのは才能と語彙力のフル活用ですね。ちなみに、私が人生でつけられた一番酷いあだ名は「処女の亀井静香」です。亀井先生に謝れ。

 

 私が現在呼ばれているあだ名は「ちゃんえま」「えまんぬ」「えまぴょん」などが主流です。非常に可愛らしいと思います。私は内面からあふれるプリティパワーを自制しているつもりですが、いつの間にか溢れだしてしまったようです。自分では特にちゃんえまが気に入っています。ですがここ最近、ちゃんえまはどこからやってきたのだろうと疑問を感じるようになりました。

それは私が中学生まであだ名が無かったからです。

中学生の時に、ジュニアリーダーというボランティア活動に一瞬参加したことがありました。そこでは各々があだ名を決めるのですが、中学一年生の私は困りました。ずっと下の名前で呼ばれてきた為に、軽々しく呼べるあだ名もそれを考えるボキャブラリーも持ち合わせてはいませんでした。周りがあだ名をネームカードに書き込んでいきます。焦る私、沸き立つ周囲。最後まで残された私は、自分の名前の最後に「こ」をつけた何とも短絡的なあだ名を思いつき「えまこ」と書き込みました。13歳の私は人生で初めて屈辱的な敗北感というものを味わいました。

ここでイチローの名言を紹介します。

 妥協は沢山してきた。自分に負けたこともいっぱいあります。
ただ、野球に関してはそれがない。

-   イチロー 『イチロー262のメッセージ』より

 

 俺は負けっぱなしだよイチロー!!!!!!!

それから解散までの小一時間、えまこと書かれたネームカードを引っ提げ、薄ら笑いを浮かべた私(13)はあだ名が欲しいなあと思うようになりました。

 

人生とは不思議なもので、それから2年経った頃、妹が私をお姉ちゃんと呼ばなくなりました。奴は巧妙なテクニックを使い、お姉ちゃんからちゃんえまへと違和感なく呼び方をチェンジさせたのです。つまり、こいつがちゃんえまの創始者なのです。時たまお姉ちゃんと呼ぶこともありますが、それは説明する際の便宜上的なもので奴にとって私はもう「お姉ちゃん」ではなく「ちゃんえま」なのです。ですが不快感を覚えたことはありません。やはりこれは、我々姉妹が家族ではなくまるで友達、言うなれば鬼ダチ、マブダチのような関係だからだと思います。イエーイ!妹大好き!

 

ここまで悪者扱いされてきた「えまこ」ですが、こいつにも一つだけ報われたエピソードがあります。バイト先で、顔立ちがキリッとした社員さんがいらっしゃいました。不慣れな仕事で身も心もヘロヘロになった私は労働への憎悪と仕事に慣れてきた楽しさで板挟みになっていました。その時、偶然フロアに来た社員さんが私のことを「えまこ」と呼びました。一瞬戸惑った私は頭の上にクエスチョンマークを浮かべましたが、状況を理解するとテンションは一気にぶち上がりました。イケメンというのは世界を救います。ちゃんえま呼びを広げてきた私、しかしあえてえまこと呼ぶ社員さん。まるで某テニス漫画の某部様が「あーん?俺を知らねえとは.......面白い女じゃねえの」というような感覚です。さらに後日、いつも私をフルネームか名字で呼ぶ方が「えまこ」と呼んできました。

倍率ドン!更に倍!

やはり普段呼び慣れていない呼び方で呼ばれるのは、嬉し恥ずかしといった感じです。いつか今まで呼ばれたことのないような素敵なあだ名をつけてくれる運命の人が現れることを期待します。

 

そういえば、妹が私にご飯を買ってきてくれたことがありました。しっかり蓋にちゃんえまと書いて冷蔵庫に置いといてくれたっけなあ。あまりの嬉しさに写真に収めました。

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......どうやら妹は「ちゃんえま」の創始者ではなく「ちゃえま」の創始者だったようです。はたして、一体誰がちゃんえまと呼びだしたのか、それは私にもわからないことです。